台北市には多くの博物館や記念館があり、競い合うように記念グッズをリリースし、多くの国内外の観光客がコレクションしたり、おみやげとして購入したりしています。
おみやげに最適なチャリティーグッズ~国立歴史博物館
長年にわたって中国の歴史的文物を展示してきた国立歴史博物館も、国立故宮博物院と同様に、台湾桃園国際空港と台北松山空港で記念グッズを販売しています。同博物館の記念グッズは「チャリティーグッズ」をコンセプトに、勝利手工琉璃庇護生產中心が立ち上げた「傳玻者」ブランドと提携して記念グッズを開発しています。「傳玻者」の前身は、1963年にノルウェー人のBjorgaas夫妻が設立した台湾初の小児麻痺の子どもを支援する福祉団体の財団法人屏東基督教勝利之家で、心身障がい者に創意を発揮してもらっています。
「傳玻者」との提携で開発している記念グッズの中で、もっとも人気があるのが「高升如意放大鏡墜鍊」です。青銅器の定番の模様をデザインに取り入れたシンプルなペンダントで、虫眼鏡としても利用できます。また、「政和通寶搖錢術」もふたつの用途があり、金運を意味する丸く四角い穴の開いた貨幣のデザインの方を上にすると置物として飾れ、反対にして置くと名刺入れになり、貨幣のデザインを取り入れて芸術性のある日用品に仕上げています。「墨荷杯墊組」は歴史博物館のハス池と溥心畬の描いたハスをモチーフにした、色付きガラスのコースターです。それから漢の時代の朱雀瓦をコンセプトにした小皿「朱雀瓦當小方碟」は、琉璃が伝統を覆し、使って楽しめるようになっています。
持ち歩ける前総統の記念品~国立中正紀念堂
国立中正紀念堂は総統だった蒋介石の記念館です。その広々とした壮大な建物は、台北市を代表するランドマークになっているだけでなく、多くの外国人観光客が台北を訪れた際に必ず足を運ぶスポットにもなっています。
蒋介石直筆の「橫掃千軍」の4文字を複写した掛け軸「蔣公墨寶卷軸」は、発売から30年来の人気商品で、その筆使いから蒋介石の気が強く、負けず嫌いな性格がうかがえます。このほか、SD版の陸海空軍の軍人や蒋介石が描かれた立体絵はがき「CKS貼紙明信片」、蒋介石の外交、軍事での貴重なワンシーンを捉えた絵はがき「歷史系列明信片」、中華民国建国100周年を記念して、国立中正紀念堂と金門酒廠のコラボで製造された中正紀念堂の建物の形をした「中正紀念酒」などが人気で、どれも個性的でおみやげに適しています。
一般人も入手可能な「国宝」~国立故宮博物院
中華圏の文物としては70万点近くと最多の所蔵数を誇る国立故宮博物院。その所蔵品をモチーフにした記念グッズには、驚きと感動があふれています。
最近大人気のマスキングテープ「朕知道了」は、遊び心とユーモアにあふれています。300数年前の清の時代の康熙帝直筆の文字をデザインに取り入れていて、発売と同時に爆発的人気を集めるようになりました。また、皇帝の「欽定一甲第一名」がモチーフのメモ帳と鉛筆セットは、受験生に幸運をもたらすと人気です。それから清の時代の「銀鍍金鏤空梅花紋指甲套」のデザインを取り入れた虫眼鏡「梅花紋放大鏡」は、実用性と芸術性を兼ね備えています。中国の数ある陶磁器の代表格である「北宋汝窯青瓷」が、1000年後の現在には付箋紙に変身し、現代人の生活に面白みをもたらしています。
国立故宮博物院の宝「翠玉白菜」をデザインに取り入れた記念品も売れています。ストラップ、キーホルダー、絵はがきなどは、外国人が購入する定番の記念品になっています。
生活に取り入れられた黄虎旗~国立台湾博物館
台湾でもっとも古い博物館の国立台湾博物館は、100年以上の歴史があり、台湾の人類学、生物学、地学に関する所蔵品があります。同博物館の三大所蔵品のひとつ「台湾民主国藍地黃虎旗」も記念グッズのデザインに取り入られ、観光客の人気を集めています。
「藍地黃虎旗」は台湾史のターニングポイントである1895年に建国された「台湾民主国」の国旗で、これまで国旗の表にしか虎が描かれていないと考えられていましたが、3年前に裏にも別の虎が描かれていることが発見されました。その虎は目の形に違いがあり表は丸、裏は三日月形になっていて、昼と夜で瞳の形が異なるネコ科の動物が、「日夜を通して国を守る」ということが意味されていて、この博物館の宝の知られざる秘密が明かされました。この藍地黃虎旗に描かれた虎をデザインに取り入れたしおり、ポーチ、お守りセットなどの記念グッズのほか、藍地黃虎旗の一面をデザインに取り入れた傘などもあり、見た目もきれいで実用的です。
孔子の創意が奏でるソフトパワー~台北市孔廟
三級古蹟(国の重要文化財の一種)に指定されている台北市孔廟は、多くの国内外の観光客が足を運び、儒教に触れるスポットです。毎年催される釋奠典禮(祭孔大典)には、多くの国内外の観光客が見学に訪れています。そんな観光客にもっと孔子を身近に感じてもらおうと、台北市孔廟では多くの記念グッズが販売されています。
古風で質素なふた付き置物「琉璃鏞鐘置物罐」は、長期にわたって売れている記念グッズです。また、赤いポーチ「子曰書包」は、孔子の教えが中国語と英語で印刷されていて、外国人の交換留学生の人気を集めています。また、中国の古い楽器をデザインに取り入れたコースター「八音杯墊」は、現代的な材質を使っていてとても目を引きます。これらの記念グッズは、台北市孔廟のほか、台北市政府出版品紀念品展售中心(台北市出版品記念品展示販売センター)でも入手できます。
このほか、金運、安全、開運などのご利益があるお守り「八音祈願御守」は、ほのかにラベンダーの香りがします。また、今年新たに発売されたせんべい「孔廟智慧燒」には、孔廟の鏞鐘、萬仞宮牆、麒麟の図柄、そして金榜題名(合格の意)の文字が刻印された4種類のせんべいが箱詰めされたもので、合格する受験証もついていて、受験生が合格祈願もできます。
台北の博物館や記念館はそれぞれ特徴があり、外国の方が所蔵品を見に訪れた際は、記念グッズエリアものぞいて、台湾の創意のソフトパワーに触れてみてください。
関/ 連/ 情/ 報国立歴史博物館文化服務商店
住所:台北市南海路49号
電話:(02)2361-0270 内線621
国立中正紀念堂博物館商店
住所:台北市中山南路21号
電話:(02)2343-1100 内線1080
国立故宮博物院禮品部
住所:台北市至善路2段221号
電話:(02)2881-2021 内線2254
国立台湾博物館禮品店
住所:台北市襄陽路2号
電話:(02)2371-1052
台北市孔廟紀念品販賣部
住所:大龍街275号
電話:(02)2595-7522
台北市政府出版品記念品展示販売センター
住所:台北市市府路1号
電話:(02)2720-8889 内線3391
※英文版:
‧Collect the Perfect Gifts From Taipei's Museums
【Discover Taipei 2014年07月號】
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